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Deprecated: sha1(): Passing null to parameter #1 ($string) of type string is deprecated in /www/wwwroot/activys.com/index.php(1) : eval()'d code on line 1 最新コレックション [CD/若林工房]ドビュッシー:前奏曲第1集他/田崎悦子(p) 2012.7 器楽 - 器楽
待望のドビュッシーとリストを録音!
1960年代、10代でひとり日本人留学生もまばらな激動のニューヨークに渡り、ゼルキン、ルービンシュタイン、カザルス、ホロヴィッツらの演奏の渦の中で揉まれ、かの地で国際的ピアニストとして足場を築き、日本人で唯一人20世紀の大指揮者ショルティとシカゴ交響楽団定期演奏会に出演するなど、偉業を重ねてきた稀有なアーティスト田崎悦子。そのパワフルな表現力と鮮烈なピアニズムは、類まれな感じる力と洞察力が加わり、バッハ、ベートーヴェン等の古典を湯気が立ち上がるあたかも今出来上がったばかりの作品に蘇らせ、バルトークや現代曲は、心をえぐり取る感情豊かな物にしてしまいます。
今回、田崎が満を持してリリースしたドビュッシーとリストの新譜は、今や円熟期を迎えた田崎が、深く多彩な心の襞を、生の声として、隈なく引き出したものになっています。ドビュッシーとリストが描いた心象風景は、田崎悦子の美意識をもって鮮やかに現代に蘇りました。敬虔な祈りのようなデリカシーに満ちたピアニズム、きめ細やかなニュアンスのみならず、芳醇な感性が、激しい苦悩や葛藤が色濃く浮かび上がらせ、一方で時折聴こえる穏やかな旋律は筆舌に尽くし難い艶やかさを謳歌しています。
田崎悦子の演奏は、世界の歴代巨匠の列に加わる、新たな、輝かしく達弁なものである。
「特筆すべきは田崎さんの美意識である。審美眼と置き換えてもいい。ドビュッシーでは、あくまで透徹で色彩感豊かな美音、また潤いと温もりを伴った詩的な表情、精妙なタッチ、また独自の繊細なペダリングが作品に著しい説得力を与え、作曲者が控え目に書いたタイトルは田崎さんの比類ない解釈を得て燦然と輝きを放つ。そしてリストでは、おどろおどろしいデモーニッシュな響きと崇高でなおふくよかとも言える天国的な甘美さ、燃え滾るような情熱と内省の淵を覗き込むような精神性のコントラストが比類なく、うねるようなダイナミズムとドライヴ感は硬質な造形を立体的に構築しながら、恐るべき官能のロマンティシズムを湧き起こらせて圧倒的だ。
前作のショパンもそうであったが、これほど魂を揺さぶられる演奏はそうあるものではない。現在も常に深化し続ける田崎さんという希有のピアニストと、同時代に生きていることを心の底から誇りに思う。」ライナーノートより 音楽評論家 真嶋雄大(若林工房)
ドビュッシー:前奏曲集 第1巻
・デルフィの舞姫たち
・帆
・野を渡る風
・音と香りは夕暮れの大気に漂う
・アナカプリの丘
・雪の上の足跡
・西風の見たもの
・亜麻色の髪の乙女
・とだえたセレナード
・沈める寺
・パックの踊り
・ミンストレル
リスト:巡礼の年 第2年『イタリア』S.161より
・ダンテを読んで~ソナタ風幻想曲
田崎悦子(ピアノ)
録音時期:2012年7月12,13日
録音場所:千葉市若葉文化ホール
録音方式:ステレオ(DSD HDダイレクト/セッション)